第28回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン 第三話 「信じられない帰還」 [チャレンジ富士五湖]
第三話・・・というより、「最終話」でした(;^_^A
そんなで想像以上に早く着いた旧精進小学校72km地点の関門。
素早く、体を冷やして、補給をして関門をあとにします。
ここから走れれば、かなり関門に対しての余裕が出来ます。
しかもしばらくは登りもあるけど、そこからは下り。
下りは重力まかせで下って行ってもかなり速いスピードで行けます・・・・
と、いうことはここが勝負所!!
しかも、最後の激坂は走れるかどうかは微妙な所。
登り坂で今のふくらはぎの状況では歩きをチョイスしたい。
なので、やはり貯金は少し必要。
うーん。やっぱりここから80km地点の関門と、94km地点の関門は勝負所。
ここの二つの関門をうまく貯金を作りつつ突破したい!!
前半戦で反抗的だったふくらはぎは、芍薬甘草湯の再投入と、「今はクラウド履いているけど、脚さばきはまるでサンダルランの時のようなイメージのラン」により、時々反抗的な態度を見せるけど、まぁなんとかコントロール出来ている・・・。
そんな感じで登りは歩き、走れる所は走り・・・で進んで行きます。
しかし、どうにもこうにも脚の痛みが気になるレベルになってきています。
なんだか、左のふくらはぎさんを意識しすぎているのか、左の骨盤あたりがやたらにギシギシしとる!!
とにかく、痛いとかどうのという感情は頭の隅にやって進んで行きます。
どうしてもの時はとにかく補給します。。
食べると、少しだけ痛みが緩和する気がする・・・・♪
・・・僕は、イヤホンをしてのランはしませんが、よくウルトラ中は音楽を脳内再生します。
この日、最も脳内再生した曲は、ミスチルの「優しい歌」でした。
あと、ミスチルの「その向こうへ行こう(タイトル違うかも)」だったかな。
そんなで、ごまかし、ごまかし、80km地点の関門に到着!!!
「うぉぉぉぉ!!ここにきて、関門に対しての貯金が増えた!!!」
しかもここにきてさらに追い風なのが、風がだんだん冷たくなってきている!!
・・・・走れる!!もう体が暑さを感じていない!!
手早く、帽子のパタパタを取り、もう冷やす必要もなさそうなのでチリーパッドもザックの中にしまい、次の関門を目指して走り出します。。
・・・この辺の道は、延々と湖畔沿いを進んで行く地獄の道(笑)
残酷な位、景色がきれいなのと、湖が静か。
野辺山の馬越峠で上を見上げると、木々の間から先行するランナーが見えるのですが、ここではずーっとくねくね曲がった湖畔沿いの道の先にランナーが見えます。
チャレ富士は2.5km置きに距離表示があるのですが、ここではその表示が本当に長く感じました。。
帰りの車の中で奥さんとそのことを話していたら、奥さんもキレそうだったらしいです(;^_^A
先を見たら嫌になる。とにかく一歩。一歩。
きっと人生もそう。
僕は、〇年先を見据えて・・・とかよく聞くけど、どうもしっくりこない。
今ここに集中することこそが大切なのではないか・・・・。
自分が生きている時間は過去でも、未来でもなく、今だ。
今がんばるんだ。今出来ることをするんだ。
時々頂く横を走る車からの声援や、私設エイドの方の声援が本当にありがたい。
声援に「よっしゃーありがとう!!」と言うだけで元気になった気がします。
不思議なことに実際ペースが少しだけあがるんです。
ありがとうブーストの燃料をたくさん、本当にたくさんいただきました。
エイドステーションでは1分~3分限定の座り込みも解禁!
ここらへんで、奥さんから「しかし、よくそれでここまできたね~!!」と言われました(;^_^A
普段なら、「何だとコノヤロー!」とかいうのですが、この日はもう真面目に「泥仕合ならまかせろ!」とか言っていた気がします。
本当、時間はかかるだろうけど、僕ももう少し走力を上げたい。
多分、認めたくないけど僕には運動の資質はない。
逆上がりが出来ず、かけっこでは、もう一度ゴールテープを張りなおしてもらうレベルで遅かった。
そんな僕だがテニスは本当に練習した。資質はないと指導者にハッキリ言われたこともあります(完全な努力型だと)。
資質のない自分が嫌で仕方なかったです。それとの戦いでした。
望む結果は得られなかったけど、自分では想像もしていないようなレベルまで自分を引き上げることが気が付いたら出来ていました。
僕、資質はないないと言われますが、昔から運動は好きなんです。
好きならいいじゃないか!!
効率がちょっと悪くてもいいじゃないか!!
だから、ランもコツコツ楽しくやっていこうと思います。
その先で、もう少し速く、遠くへ走れるようになりたい。
でも、それを達成するには今やっていることの積み重ね。
途中、おかゆエイドでは去年会えなかったキューピーちゃんとハイタッチ!!
僕はおかゆ苦手なので、ソイジョイをバクバク。。
しかしまぁ、お腹が空きます。。
その後スタスタ進んで行きます・・・・。もうひたすら無です。
途方もない目的地でも、一歩を繰り返せば辿り着ける。途方もなさに絶望して止まったらたどり着けない・・・・この日はそんなことを何度も思いました。
ついに・・・・見えてきた!河口湖大橋!!ここから市街地に入ります。
去年はここから歩き倒しでした。
今年はここから94km地点の関門まで、ほぼ走る!!
少し登りなんだけれども、走る!走れる!
市街地に帰ってくると、信号があるので時間をロスするのですが、ある意味休憩とプラスに捉えていきます。
正面に富士山を見ながら進んで行きます。。
この日の富士山は本当にきれいでした。富士山見ると何故か元気になります♪
時計を見ると、かなりの関門に対しての貯金が出来ていました。
これで、、、あの坂に対しては安全運転で挑める・・・・!
もう、この時の僕の脚の攣りの状況だと、あの坂を走るとかなりやばい感じがしたのでここまでが相当ながんばりどころでした。。。
来た!
94km地点のエイド!!!!
ついに最終関門です。
色々補給を済ませ、確か17:40頃には出発したと思います。。。
まだゴールしていないのですが、一つ、念じ続けていた「最低でも18時に最終関門出発」を大幅に達成できました!!!
ついにこの登り坂からは、あの長かった距離表示が「あと○km」に変わります。
無言で今日を振り返りながら登っていきます。
自分をダメにするのもメンタル、良いほうに持っていくのもメンタル。
今日はどちらの自分もいた・・・・けど、陽が出れば日陰が出来るようにそれは対のようなもの。
片方を否定していては、どっちも成り立たないものなのかも。
色々な方に声をかけて頂いた。。
本当にありがとうございます!
そして、悪態をつき、どうしようもない旦那と走ってくれた奥さんにも感謝。
まぁこのブログを奥さんは読んでませんが。
奥さんの分類によると「走力の奥さん」「作戦、完走プラン作成の僕」と役割が割れていて、役割が違うから良いそうです。
「制限時間まで絶対に戦う」と腹をくくって今日は挑んだけど、まさかここまで帰ってこれるなんて。
長い長い登りを終えて、ついにラストは緩やかな下り。
ギコギコする体にカツを入れて進んで行きます・・・・!
ゴール会場のアナウンスが聞こえてきます・・・!
無数の「おかえりなさい!!」に迎えられます。
本当、このおかえりなさい!!は、ジーンと来ます。
会場に入り、アナウンスで僕の名前がコールされている・・・・。
なんだか、自分でしていることなのですが信じられない帰還でした。
ゴールが見えた瞬間。思わず口にしました。
「信じられねぇ・・・・今日、自分の脚でここに帰ってこれるなんて・・・・」
「よっしゃーっ!!ありがとうございました!!!」
ついにこの日のゴールを迎えました。
こんなに自分の奥底に眠るコンプレックスと向き合った時間は久しぶりでした。
これも、1月から自分なりに追い込んで走ったからこそ向き合えたこと。
本当に良い一日でした!!
この大会に関わったすべての皆様、本当にありがとうございました!!
第28回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン 第三話(と、いうか最終話) 「信じられない帰還」完
そんなで想像以上に早く着いた旧精進小学校72km地点の関門。
素早く、体を冷やして、補給をして関門をあとにします。
ここから走れれば、かなり関門に対しての余裕が出来ます。
しかもしばらくは登りもあるけど、そこからは下り。
下りは重力まかせで下って行ってもかなり速いスピードで行けます・・・・
と、いうことはここが勝負所!!
しかも、最後の激坂は走れるかどうかは微妙な所。
登り坂で今のふくらはぎの状況では歩きをチョイスしたい。
なので、やはり貯金は少し必要。
うーん。やっぱりここから80km地点の関門と、94km地点の関門は勝負所。
ここの二つの関門をうまく貯金を作りつつ突破したい!!
前半戦で反抗的だったふくらはぎは、芍薬甘草湯の再投入と、「今はクラウド履いているけど、脚さばきはまるでサンダルランの時のようなイメージのラン」により、時々反抗的な態度を見せるけど、まぁなんとかコントロール出来ている・・・。
そんな感じで登りは歩き、走れる所は走り・・・で進んで行きます。
しかし、どうにもこうにも脚の痛みが気になるレベルになってきています。
なんだか、左のふくらはぎさんを意識しすぎているのか、左の骨盤あたりがやたらにギシギシしとる!!
とにかく、痛いとかどうのという感情は頭の隅にやって進んで行きます。
どうしてもの時はとにかく補給します。。
食べると、少しだけ痛みが緩和する気がする・・・・♪
・・・僕は、イヤホンをしてのランはしませんが、よくウルトラ中は音楽を脳内再生します。
この日、最も脳内再生した曲は、ミスチルの「優しい歌」でした。
あと、ミスチルの「その向こうへ行こう(タイトル違うかも)」だったかな。
そんなで、ごまかし、ごまかし、80km地点の関門に到着!!!
「うぉぉぉぉ!!ここにきて、関門に対しての貯金が増えた!!!」
しかもここにきてさらに追い風なのが、風がだんだん冷たくなってきている!!
・・・・走れる!!もう体が暑さを感じていない!!
手早く、帽子のパタパタを取り、もう冷やす必要もなさそうなのでチリーパッドもザックの中にしまい、次の関門を目指して走り出します。。
・・・この辺の道は、延々と湖畔沿いを進んで行く地獄の道(笑)
残酷な位、景色がきれいなのと、湖が静か。
野辺山の馬越峠で上を見上げると、木々の間から先行するランナーが見えるのですが、ここではずーっとくねくね曲がった湖畔沿いの道の先にランナーが見えます。
チャレ富士は2.5km置きに距離表示があるのですが、ここではその表示が本当に長く感じました。。
帰りの車の中で奥さんとそのことを話していたら、奥さんもキレそうだったらしいです(;^_^A
先を見たら嫌になる。とにかく一歩。一歩。
きっと人生もそう。
僕は、〇年先を見据えて・・・とかよく聞くけど、どうもしっくりこない。
今ここに集中することこそが大切なのではないか・・・・。
自分が生きている時間は過去でも、未来でもなく、今だ。
今がんばるんだ。今出来ることをするんだ。
時々頂く横を走る車からの声援や、私設エイドの方の声援が本当にありがたい。
声援に「よっしゃーありがとう!!」と言うだけで元気になった気がします。
不思議なことに実際ペースが少しだけあがるんです。
ありがとうブーストの燃料をたくさん、本当にたくさんいただきました。
エイドステーションでは1分~3分限定の座り込みも解禁!
ここらへんで、奥さんから「しかし、よくそれでここまできたね~!!」と言われました(;^_^A
普段なら、「何だとコノヤロー!」とかいうのですが、この日はもう真面目に「泥仕合ならまかせろ!」とか言っていた気がします。
本当、時間はかかるだろうけど、僕ももう少し走力を上げたい。
多分、認めたくないけど僕には運動の資質はない。
逆上がりが出来ず、かけっこでは、もう一度ゴールテープを張りなおしてもらうレベルで遅かった。
そんな僕だがテニスは本当に練習した。資質はないと指導者にハッキリ言われたこともあります(完全な努力型だと)。
資質のない自分が嫌で仕方なかったです。それとの戦いでした。
望む結果は得られなかったけど、自分では想像もしていないようなレベルまで自分を引き上げることが気が付いたら出来ていました。
僕、資質はないないと言われますが、昔から運動は好きなんです。
好きならいいじゃないか!!
効率がちょっと悪くてもいいじゃないか!!
だから、ランもコツコツ楽しくやっていこうと思います。
その先で、もう少し速く、遠くへ走れるようになりたい。
でも、それを達成するには今やっていることの積み重ね。
途中、おかゆエイドでは去年会えなかったキューピーちゃんとハイタッチ!!
僕はおかゆ苦手なので、ソイジョイをバクバク。。
しかしまぁ、お腹が空きます。。
その後スタスタ進んで行きます・・・・。もうひたすら無です。
途方もない目的地でも、一歩を繰り返せば辿り着ける。途方もなさに絶望して止まったらたどり着けない・・・・この日はそんなことを何度も思いました。
ついに・・・・見えてきた!河口湖大橋!!ここから市街地に入ります。
去年はここから歩き倒しでした。
今年はここから94km地点の関門まで、ほぼ走る!!
少し登りなんだけれども、走る!走れる!
市街地に帰ってくると、信号があるので時間をロスするのですが、ある意味休憩とプラスに捉えていきます。
正面に富士山を見ながら進んで行きます。。
この日の富士山は本当にきれいでした。富士山見ると何故か元気になります♪
時計を見ると、かなりの関門に対しての貯金が出来ていました。
これで、、、あの坂に対しては安全運転で挑める・・・・!
もう、この時の僕の脚の攣りの状況だと、あの坂を走るとかなりやばい感じがしたのでここまでが相当ながんばりどころでした。。。
来た!
94km地点のエイド!!!!
ついに最終関門です。
色々補給を済ませ、確か17:40頃には出発したと思います。。。
まだゴールしていないのですが、一つ、念じ続けていた「最低でも18時に最終関門出発」を大幅に達成できました!!!
ついにこの登り坂からは、あの長かった距離表示が「あと○km」に変わります。
無言で今日を振り返りながら登っていきます。
自分をダメにするのもメンタル、良いほうに持っていくのもメンタル。
今日はどちらの自分もいた・・・・けど、陽が出れば日陰が出来るようにそれは対のようなもの。
片方を否定していては、どっちも成り立たないものなのかも。
色々な方に声をかけて頂いた。。
本当にありがとうございます!
そして、悪態をつき、どうしようもない旦那と走ってくれた奥さんにも感謝。
まぁこのブログを奥さんは読んでませんが。
奥さんの分類によると「走力の奥さん」「作戦、完走プラン作成の僕」と役割が割れていて、役割が違うから良いそうです。
「制限時間まで絶対に戦う」と腹をくくって今日は挑んだけど、まさかここまで帰ってこれるなんて。
長い長い登りを終えて、ついにラストは緩やかな下り。
ギコギコする体にカツを入れて進んで行きます・・・・!
ゴール会場のアナウンスが聞こえてきます・・・!
無数の「おかえりなさい!!」に迎えられます。
本当、このおかえりなさい!!は、ジーンと来ます。
会場に入り、アナウンスで僕の名前がコールされている・・・・。
なんだか、自分でしていることなのですが信じられない帰還でした。
ゴールが見えた瞬間。思わず口にしました。
「信じられねぇ・・・・今日、自分の脚でここに帰ってこれるなんて・・・・」
「よっしゃーっ!!ありがとうございました!!!」
ついにこの日のゴールを迎えました。
こんなに自分の奥底に眠るコンプレックスと向き合った時間は久しぶりでした。
これも、1月から自分なりに追い込んで走ったからこそ向き合えたこと。
本当に良い一日でした!!
この大会に関わったすべての皆様、本当にありがとうございました!!
第28回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン 第三話(と、いうか最終話) 「信じられない帰還」完