2018年野辺山ウルトラマラソン 最終話「1年と13時間55分位のゴール!」 [野辺山ウルトラマラソン]
滝見の湯エイドは、72kmの部のゴール地点で賑やかです。
初めて野辺山に来た時は、心の底から「ここがゴールであってくれ」と思いました(;^_^A
最近、そういうメンタルの揺れ動きは本当に以前と比べると少なくなりました。
今でもかなりメンタルは弱いですが、少しは成長したのかな・・・・。
このエイドではうどんが食べれるのですが、僕は小麦製品は無理なので湘南ゴールドエナジーと果物とザックに入れたハッピーターンとメダリストのジェルをお腹に入れて、すぐにリスタートします。
馬越峠はどうせ走らない(否、走れない)。だから、この登坂の時間は多めに取る・・・・だからあんまりのんびりできない・・・!
エイドを後にして、少し進んでいくと一気に静かになります。。
去年はこのあたりから、前進か、撤退かを考え始めていました。
それはとても長い長い時間でした。
去年リタイアを決めた地点を過ぎて、奥さんといつもの私設エイドの犬連れたおじさんいなかったね~とか、言いながら進んでいくとついに去年リタイアを宣言したエイドに到着!
橋の所で手を振ってくれるおばあさんも今年はいなかったな・・・。
話もそんなにしたこともないし、一年に一度そこで見かけて「いえーい!」とか、「ありがとう!」しか言わないのですが、毎年見ていた人がいないってなんだか少しさみしかったです。
僕は、割とリタイアを決めた地点は淡々と進んでいきましたが、奥さんは何故か感極まり気味でした(;^_^A
いや・・・君、あれは僕のせいでリタイアしたのに・・・。。
あ、今書いてて思いましたが、あれは旦那の成長ぶりに感極まったのか・・・・?まぁいいや!
馬越峠にきたら、思い出そうとしていたフレーズがありました。
それは、岩本さんのウルトラ本で「馬越峠の坂は皇居と変わりません。走れないのなら、補給不足かもしれません」みたいなことが書かれていました。
目の前の坂を馬越峠だという先入観を外して見てみます。
ここは皇居の坂。皇居の坂・・・・。
「馬越峠の坂は皇居と変わりません。」
・・・・走れない。走りたくない。ぜってー皇居とは違う気がする。
でも我が家で勝手にコーチと呼んでいる岩本さんが言うんだ。もう一つの可能性を探ろう。
「補給不足かもしれません」
・・・・ジェルとソイジョイを食べてもう一度坂を見てみます。
・・・・。
・・・・・・。
・・・・岩本さんすみません無理です!自分は最早早歩きでハムが攣りそうであります!!
ちなみに、いつかの丹沢ハーフで岩本さんにサインを頂いた奥さんは、果敢にも馬越峠に突撃!
ちょこちょこ走りつつ、歩いてましたが、現状では「全走りは無理!!」とのことでした(;^_^A
そんなことをしつつ、時々木々の間から見える景色とか、麓のきれいさに「おお・・・」とか言いつつ、ようやく頂上へ!!
「よっしゃきたー!!てっぺん!!」
この辺にくると随分肌寒くなってきたので、アームカバーを装着!!
ここでも長い下りに備えて、エイドのものを頂きます。
そして、一気に下っていきます!!
「ここから87km地点の最終関門は走れる!むしろ走らにゃ」
走りながら見える麓の景色は本当に大好きな景色です。
何度も、何度も、くねくねくねくね下っていき、、、、
千曲川の辺りでフラットになるとお決まりの体に「ズン」とダメージが来て、、、、
傾きつつある太陽を見ながらひたすら進んでいきます。
傾きつつある陽に照らされた千曲川が本当にきれいです。
少し大げさな表現ですが、ウルトラでしんどい時(死にそうな時)に見た景色程、心に残るんですよね。
だから、何度もチャレンジしたくなるのかなぁ。それを見たくて。
粘って粘って・・・・
来た!
87km地点最終関門!
なんとか、17:15分までに到着出来た!!!
ここでも補給をタタッと済ませて、出発します!
もうそこら中痛いし、ハムは攣りそうだし、少し気持ち悪い。
そんなのは60km過ぎくらいからずっとそう。
この痛いのどうのは、後、13kmで終わる。
ひたすら景色を楽しみつつ、心を無にして進んでいきます。。
あと少しで、ゴールと思うとどんどん心が静まりかえっていくのを感じます。
長かった一年が頭の中で駆け巡ります。
一年間、野辺山、野辺山と言ってきて、それなりに準備をしたつもりでもタイムは毎度の感じ。
でも、あのゴールに着くために、この一年やってきた!
歩こうが、走ろうが、とにかく自分の脚であの場所に帰るんだ。
「今の自分のベストを」
今回、野辺山のリベンジに向けて走ってきたことで大きな収穫がありました。
それは、「今の自分を過去の自分や、他人と比べてもどうしようもない」ということです。
そんなことは、頭ではわかっているのですが、今回本当にここ何か月かは、
「これだけやっても、過去の自分より遅いのか」
と、いう思いに苦しめられましたが、そんなこと思っても仕方ないのです。
悔いのない日々を過ごしたら、あとはその時のベストを尽くすだけなんです。
僕はアホだから、やっとそれが頭ではなく、心で理解出来たような感じがしました。
これが今回の野辺山の最大の参加賞かもしれません。
最後の田園地帯を這いずるように進んでいき、ラスト3kmはゴール会場のアナウンスを聞きながら毎度のぐるっと遠回りして・・・・
もう体はスカスカでした。
あちこちがギシギシなっていて、脚は今すぐにでも攣りそうな感じです。
でも、粘れば、あきらめなければ、その一歩の繰り返しが自分をゴールへ連れていく。
今日の自分との約束事は「あきらめないこと」です。
それだけです。速く走るとか、そういうのじゃない。
今回のリベンジに向けて速く、長く走れるようにと取り組んできましたが、今回それは得られなかったかもしれませんが「あきらめの悪さ」を今回は身に着けられたような気がしました。
僕にウルトラの楽しさを教えてくれた野辺山、厳しさを教えてくれた野辺山、きっとこの先も色々教えてもらうのでしょう。
「あと3km」
・・・・この一年、本当に長かった。
「あと2km」
・・・・あんなに準備したはずなのに、今日も目いっぱい時間を使って、苦しんだし、楽しんだ。
「あと1km」
・・・・長かった。一年と13時間50分を超える僕のリベンジが、ようやく終わる。
この日も色々な所で、いろんな方から「がんばれ!!」の声を頂いた。
今、最後の直線に入って、僕の目の前には「おかえり」の嵐とハイタッチの嵐だ。
もう本当に感謝しかない。
途中お話ししたランナーさんも、走る車の中から声援くれた方も、コスプレして応援してくれた方も、大きな声で檄を飛ばしてくれた方も、車の中からロッキーを爆音で流してくれていた方も、今目の前で迎えて下さる方々も、そして、このウルトラを共に走り、去年DNFの巻き添えを食らわしてしまった奥さんにも、、、、、本当にありがとうございました。
全力の「ありがとう!!」を出しつつゴールへ向かう。
「よっしゃー!!ありがとうございましたっ!!!」
長い長い1年と13時間55分の野辺山ウルトラマラソン、ようやくゴール!!!
色々な感情が去来しすぎて、ゴール後は呆然としていましたが本当にうれしいゴールでした。
野辺山ウルトラに関わった全ての皆様、本当にありがとうございました!
2018年野辺山ウルトラマラソン 最終話「1年と13時間55分位のゴール!」 完
初めて野辺山に来た時は、心の底から「ここがゴールであってくれ」と思いました(;^_^A
最近、そういうメンタルの揺れ動きは本当に以前と比べると少なくなりました。
今でもかなりメンタルは弱いですが、少しは成長したのかな・・・・。
このエイドではうどんが食べれるのですが、僕は小麦製品は無理なので湘南ゴールドエナジーと果物とザックに入れたハッピーターンとメダリストのジェルをお腹に入れて、すぐにリスタートします。
馬越峠はどうせ走らない(否、走れない)。だから、この登坂の時間は多めに取る・・・・だからあんまりのんびりできない・・・!
エイドを後にして、少し進んでいくと一気に静かになります。。
去年はこのあたりから、前進か、撤退かを考え始めていました。
それはとても長い長い時間でした。
去年リタイアを決めた地点を過ぎて、奥さんといつもの私設エイドの犬連れたおじさんいなかったね~とか、言いながら進んでいくとついに去年リタイアを宣言したエイドに到着!
橋の所で手を振ってくれるおばあさんも今年はいなかったな・・・。
話もそんなにしたこともないし、一年に一度そこで見かけて「いえーい!」とか、「ありがとう!」しか言わないのですが、毎年見ていた人がいないってなんだか少しさみしかったです。
僕は、割とリタイアを決めた地点は淡々と進んでいきましたが、奥さんは何故か感極まり気味でした(;^_^A
いや・・・君、あれは僕のせいでリタイアしたのに・・・。。
あ、今書いてて思いましたが、あれは旦那の成長ぶりに感極まったのか・・・・?まぁいいや!
馬越峠にきたら、思い出そうとしていたフレーズがありました。
それは、岩本さんのウルトラ本で「馬越峠の坂は皇居と変わりません。走れないのなら、補給不足かもしれません」みたいなことが書かれていました。
目の前の坂を馬越峠だという先入観を外して見てみます。
ここは皇居の坂。皇居の坂・・・・。
「馬越峠の坂は皇居と変わりません。」
・・・・走れない。走りたくない。ぜってー皇居とは違う気がする。
でも我が家で勝手にコーチと呼んでいる岩本さんが言うんだ。もう一つの可能性を探ろう。
「補給不足かもしれません」
・・・・ジェルとソイジョイを食べてもう一度坂を見てみます。
・・・・。
・・・・・・。
・・・・岩本さんすみません無理です!自分は最早早歩きでハムが攣りそうであります!!
ちなみに、いつかの丹沢ハーフで岩本さんにサインを頂いた奥さんは、果敢にも馬越峠に突撃!
ちょこちょこ走りつつ、歩いてましたが、現状では「全走りは無理!!」とのことでした(;^_^A
そんなことをしつつ、時々木々の間から見える景色とか、麓のきれいさに「おお・・・」とか言いつつ、ようやく頂上へ!!
「よっしゃきたー!!てっぺん!!」
この辺にくると随分肌寒くなってきたので、アームカバーを装着!!
ここでも長い下りに備えて、エイドのものを頂きます。
そして、一気に下っていきます!!
「ここから87km地点の最終関門は走れる!むしろ走らにゃ」
走りながら見える麓の景色は本当に大好きな景色です。
何度も、何度も、くねくねくねくね下っていき、、、、
千曲川の辺りでフラットになるとお決まりの体に「ズン」とダメージが来て、、、、
傾きつつある太陽を見ながらひたすら進んでいきます。
傾きつつある陽に照らされた千曲川が本当にきれいです。
少し大げさな表現ですが、ウルトラでしんどい時(死にそうな時)に見た景色程、心に残るんですよね。
だから、何度もチャレンジしたくなるのかなぁ。それを見たくて。
粘って粘って・・・・
来た!
87km地点最終関門!
なんとか、17:15分までに到着出来た!!!
ここでも補給をタタッと済ませて、出発します!
もうそこら中痛いし、ハムは攣りそうだし、少し気持ち悪い。
そんなのは60km過ぎくらいからずっとそう。
この痛いのどうのは、後、13kmで終わる。
ひたすら景色を楽しみつつ、心を無にして進んでいきます。。
あと少しで、ゴールと思うとどんどん心が静まりかえっていくのを感じます。
長かった一年が頭の中で駆け巡ります。
一年間、野辺山、野辺山と言ってきて、それなりに準備をしたつもりでもタイムは毎度の感じ。
でも、あのゴールに着くために、この一年やってきた!
歩こうが、走ろうが、とにかく自分の脚であの場所に帰るんだ。
「今の自分のベストを」
今回、野辺山のリベンジに向けて走ってきたことで大きな収穫がありました。
それは、「今の自分を過去の自分や、他人と比べてもどうしようもない」ということです。
そんなことは、頭ではわかっているのですが、今回本当にここ何か月かは、
「これだけやっても、過去の自分より遅いのか」
と、いう思いに苦しめられましたが、そんなこと思っても仕方ないのです。
悔いのない日々を過ごしたら、あとはその時のベストを尽くすだけなんです。
僕はアホだから、やっとそれが頭ではなく、心で理解出来たような感じがしました。
これが今回の野辺山の最大の参加賞かもしれません。
最後の田園地帯を這いずるように進んでいき、ラスト3kmはゴール会場のアナウンスを聞きながら毎度のぐるっと遠回りして・・・・
もう体はスカスカでした。
あちこちがギシギシなっていて、脚は今すぐにでも攣りそうな感じです。
でも、粘れば、あきらめなければ、その一歩の繰り返しが自分をゴールへ連れていく。
今日の自分との約束事は「あきらめないこと」です。
それだけです。速く走るとか、そういうのじゃない。
今回のリベンジに向けて速く、長く走れるようにと取り組んできましたが、今回それは得られなかったかもしれませんが「あきらめの悪さ」を今回は身に着けられたような気がしました。
僕にウルトラの楽しさを教えてくれた野辺山、厳しさを教えてくれた野辺山、きっとこの先も色々教えてもらうのでしょう。
「あと3km」
・・・・この一年、本当に長かった。
「あと2km」
・・・・あんなに準備したはずなのに、今日も目いっぱい時間を使って、苦しんだし、楽しんだ。
「あと1km」
・・・・長かった。一年と13時間50分を超える僕のリベンジが、ようやく終わる。
この日も色々な所で、いろんな方から「がんばれ!!」の声を頂いた。
今、最後の直線に入って、僕の目の前には「おかえり」の嵐とハイタッチの嵐だ。
もう本当に感謝しかない。
途中お話ししたランナーさんも、走る車の中から声援くれた方も、コスプレして応援してくれた方も、大きな声で檄を飛ばしてくれた方も、車の中からロッキーを爆音で流してくれていた方も、今目の前で迎えて下さる方々も、そして、このウルトラを共に走り、去年DNFの巻き添えを食らわしてしまった奥さんにも、、、、、本当にありがとうございました。
全力の「ありがとう!!」を出しつつゴールへ向かう。
「よっしゃー!!ありがとうございましたっ!!!」
長い長い1年と13時間55分の野辺山ウルトラマラソン、ようやくゴール!!!
色々な感情が去来しすぎて、ゴール後は呆然としていましたが本当にうれしいゴールでした。
野辺山ウルトラに関わった全ての皆様、本当にありがとうございました!
2018年野辺山ウルトラマラソン 最終話「1年と13時間55分位のゴール!」 完
2018-05-26 13:47
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コメント(6)
じーんときました。
完走おめでとうございます!!!
一年間に蓄えたパワーを出し切ったって感じですね!
馬越峠に(ちょびっとだけ)チャレンジしてみたくなっちゃいました。
by liang (2018-05-26 20:56)
今朝オールスポーツでコバスケさん夫妻のゴールシーンを見ていた為、記事を読んでいてライブ感がハンパありませんww
すごくいい表情でしたよ(^_-)-☆
最高なウルトラ夫婦に敬服です。
by JUN (2018-05-26 21:48)
>liangさん
ありがとうございます♪
本当、出し切った感じでした!
この一年間は「部活かよ!」って言いたくなるようなノリで走ったこともあったので、なんだか不思議な一年でした(;^_^A
馬越峠、、、是非いかがですか??
キツさばかりがクローズアップされがちですが、本当景色とか、木々の木漏れ日の感じとか、風の心地よさとか、結構最高ですよ(都合のいいことしか覚えていない可能性大ですが)~♪
by こばすけ (2018-05-27 05:46)
>JUNさん
ありがとうございます~♪
オールスポーツ、僕も今さっき見ました~!!
写真見ていると、一週間前の出来事と思えない感じですね・・・。
結婚した時はお互いテニスで、個々にバラバラにしていたのでまさかその何年後かに一緒に走るとは思いもしませんでした(;^_^A
これからも色々な所を走っていきたいと思います♪
by こばすけ (2018-05-27 05:52)
「1年と」がつく所が実感がこもってる感じがして心動かされます。
ダメだった時に、どこに原因があってどうすれば克服できるか、
そして克服できるのがランニングの面白さだと思いますが、
1年越しの克服っていうのが凄い!と思います。
本当にお疲れ様でした!
by おむすび (2018-05-27 19:23)
>おむすびさん
ありがとうございます♪
この一年は良くも悪くも、野辺山に取りつかれていた一年でした(;^_^A
色々と走ることを始め、補給とか大会中のトラブルの対処とかトライ&エラーの繰り返しでここまで来ましたが、そのトライ&エラーが面白いんですよね♪
これからもその繰り返しを楽しんでいこうと思います♪
by こばすけ (2018-05-28 09:58)